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小沢首相待望論?

ご無沙汰しております。
桐鳳柳雨(とうほうりゅうう)です。
『月刊』【世界の新聞「101紙」の視点】です。(自虐)


前回、『「沖縄ノート」勝訴』に関する記事を配信しましたが、それについて、ETさんという方からメールをいただきました。

以下、ご紹介します。


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今回の大江さんの「勝訴」の件ですが、
日本のマスコミが騒がないのは、
大江さん側が勝ったのは、
単に彼が「ノーベル賞受賞者」だったから、という真理を
知っているからではないでしょうか。

裁判所も、「国の誇り」である大江さんを傷つけるわけにはいきません。
ですから、非常にあいまいな表現で、一応は大江さん(岩波)側の勝訴と
しているわけではないでしょうか。
たとえば、文化勲章受賞者の下した鑑定は、
裁判では絶対的な「証拠」として採用されます。
研究が進んでそれがまちがいだったと再審で覆るのは、
その文化勲章受章者が死んでからのことです。

日本の裁判所の「建前」を重んじる姿勢は、
これまでの相撲の八百長裁判でも遺憾なく発揮されています。
まともに考えれば、誰でも大江さん側が正しいわけではないことはわかるのに、
そんな判決を下したのでは、いろいろ困ることになる、
だから、弱者の立場にいるほうを敗訴にしておく、というわけです
(もっとも、これも偏見にすぎないと言われればそれまでですが)。
新聞社もそのほかのメディアも、この事実を知っているのです。

それを中国や沖縄の新聞が、さも鬼の首でも取ったように書き立てるのは、
彼らの戦略でしかありません(仄聞によれば、沖縄の新聞には、
東日本大震災の救援をする米軍についてさえ、「人気取り」と書いて
貶めているそうです)。

日本の新聞もクズが多いのですが、
この件に関しては、その程度の書き方がふさわしいと思っています。
もし、詳しく書きでもしたら、ヤマのような反論が押し寄せるでしょうから。


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メールいただき、ありがとうございました。

また、せっかくメールをいただきながら、本日まで何のリアクションもせず、申し訳ありませんでした。

この場を借りてお礼、及びお詫び申し上げます。

なかなか、興味深い視点です。
あなたはどうお考えになりますでしょうか。


さて、少し前の話題になりますが、内閣不信任案をめぐる一連の出来事について。

当然のことながら国内各紙、批判が集中しておりました。
「呆れた」というような感想が多かったでしょうか。

今回は、6月3日付「ウォール・ストリート・ジャーナル日本版」の『小沢主導の政界再編への期待』という社説をご紹介します。


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『日本の菅直人政権に対する野党の不信任決議案は2日、293対152の大差で否決された。』

『この結果は一見、菅首相の圧勝にみえる。だが、この国ではよくあることだが、その実は全く異なり、菅首相を「勝利者」と呼ぶには程遠い決着だ。東日本大震災の復興にめどがつくと思われる2、3カ月のうちには退陣することを表明した上での不信任案否決だからだ。』

『当初不信任案に賛成して首相を引きずりおろそうとしていた与党・民主党議員を土壇場で思いとどまらせたこの退陣表明の裏でどんな取引があったのか。』

『それが表に出て来るには、まだしばらく時間がかかるであろうし、同時にそれは強力なリーダーが必要なこの試練のときに、先の見えない不確実な時間が続くことを意味している。』

『与党・民主党内の反菅勢力が野党に協力して不信任決議を可決させるのに十分な人数を確保していたかは、今となってはわからない。採決前夜の票読みでは確率は五分五分だったようだ。』

『だがいずれにせよこの日に不信任案を通して退陣までに追い込むまでの必要はなかった。調査機関ピューの最近の世論調査では、日本人の79%が首相の震災対応をお粗末とは感じてはいるものの、大半の国民がこの国難を顧みずに繰り広げられる民主党内の権力闘争を苦々しく思い、当面は菅首相の続投を容認していたからだ。』

『菅政権がここ数カ月で向き合う最大の試練は、実は震災復興ではない。その震災対応も含めた政府活動を担保する補正予算や予算関連法案を国会で成立させることこそ最重要課題なのだ。』

『米国政府同様、日本政府も借金枠の上限ぎりぎりまで来ている。様々な社会保障政策を見直さなければ、この膨大な政府債務はいずれ制御不能になる。』

『31日に米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが日本の国債格付けを引き下げる方向で見直すと発表したのも、財政改革の進展がみられないことと、低い経済成長見通しが原因だ。それはつまり、日本の政治システムが末期の機能不全に陥っているとの認識の表れなのだ。』
 
『この停滞を打破するのに日本がより強力な指導者を見付けることは喫緊の課題だ。その候補の一人は民主党の小沢一郎元代表かもしれない。』

『長く首相候補とされながら、いまだ首相にはなっておらず、また彼の育てた有力政治家の誰もが首相職には就いていない。しかし小沢氏のただならぬ力は、今年初めに政治資金スキャンダルで起訴され、昨年9月には民主党代表選で菅首相追い落としに失敗したにもかかわらず、その影響力を保っていることをみれば明らかだ。』

『最大野党・自民党の谷垣禎一総裁は今週に入り、民主党・小沢グループとの連立政権の可能性を排除しないとも受け取れる発言を行った。過去の自民党と小沢氏の怨念を考えれば驚くばかりだ。』

『国民世論が小沢氏を嫌っているのは紛れもない。ここでこの政治家の嫌疑について何らかの法的免責を与えれば大きな物議を醸すことは必定だ。』

『しかし小沢氏が自民党と袂(たもと)を分かつことになった彼の長年にわたる政治信条-利益供与型政治の改革へのたゆまぬ努力、官僚支配の打破-を考えると、その力は重要だ。』

『もし小沢氏が民主、自民両党の改革支持勢力を束ねることができれば、小さな政府と経済成長の促進政策への国民的コンセンサスを形成することも可能になるかもしれない。』

『現実には、ムーディーズや他の政治評論家が予測するように、また精彩に欠けた別の政治家が民主党政権で首相になり、停滞が続く可能性は高いだろう。』

『とはいえ、この国の債務問題がいよいよ危機に近づいている現在、政治を密室から解き放ち、国民の前でしっかり政策論議を進めることのできるリーダーのいち早い出現が待たれる。』


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小沢首相...。

今の日本の世論その他を考えるとまず実現しないでしょうが、どうなのでしょう。

何だかちょっと見てみたい気もしますが、いかがでしょうか。


それにしても、個人的には、こんな状況を子供たちに見せてしまっているということについて、とても危惧しております。

震災そっちのけの主導権争いや、責任のなすりつけ合い。

そして、仕方ないと言ってしまえばそれまでなのかもしれませんが、菅首相に対する激しい批判。

こんな現状を見せられては、前途有望な青少年たちが、政治家という職業に憧れなど持てなくなるでしょう。

優秀な子どもたちは、
「将来、政治家なんかにはなりたくない」
「総理大臣なんて嫌だ」
などと思うようになり、政治家をめざすのは私利私欲・権力欲の旺盛な人だけになってしまう...
なんてことになりはしないでしょうか。

え?
既にそうなってますか?


ところで、以下、私事です。

今回配信したこれらの記事は、本来は6月上旬に配信しようとしていたものでした。

しかし、しばらく入院しておりまして、そのために、本日の配信となってしまいました。


6月7日の夜、激しい心窩部痛に襲われ、救急車で病院に搬送されました。

実は、以前から時々、同様の痛みが起こることがあったのですが、その夜は特にそれが激しく、救急車を呼ぶ事態となってしまったのです。

それから、いろいろあった後、入院。

病名は「胆嚢炎」だとのことですが、原因についてはよくわかっていません。
検査した限りでは、胆石などもないようです。

また、血液検査の肝臓に関する数値も、極めて悪いものでした。

特に「GOT」という検査数値に至っては、正常値が「11~40」とされるところ、何と「1000以上」もあり、びっくりしました。

よくまあ、こうなるまで働いていたものです。

症状がおさまったこともあり先日退院しましたが、来月あたりに再入院し、胆嚢摘出手術を受けることが濃厚となっております。


入院により思いがけずできた、ぽっかりと空いた時間。
ここ何十年となかったことです。

入院中は、ず~っと本を読んで過ごしていましたが、いろいろ考えてしまうこともありました。

家人からは心配されるというよりも、日頃の睡眠不足などをここぞとばかりに非難されました。

どうしても考えがネガティブになり、
「このまま自分が死ねばマンションのローンもチャラになるし、保険金も入るし、家族にとってはそのほうがいいんじゃないか...」
などと、考えてしまうことも。

これまでずっと「突っ走ってきた」だけに、一度止まってしまうと、どうも脆いようです。

今現在、「また仕事を頑張ろう!」という気にも、どうもなれません。

手術ということに対する不安もあります。

ブルーな日々が続いておりますが、とりあえずできることからやっていくしかないのでしょう。


何だか、ネガティブな終わり方になってしまい申し訳ありませんが、皆さまも、お体にはくれぐれもお気をつけください。

それでは、また。
あなたに素敵なことがいっぱいありますよう...。


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