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「予防原理」とは?

【国内主要6紙の本日の社説】

2010年6月22日

(以下、掲載順は日々変更)

【日経新聞】
『年金・医療改革なしに増税幅は語れぬ』
『地域主権に一段の奮起を』
(詳しくはこちらへ)

【毎日新聞】
『人民元改革 進展を冷静に見守ろう』
『角界底なし汚染 理事長の責任は重大だ』
(詳しくはこちらへ)

【読売新聞】
『人民元改革 中国は緩やかな上昇の容認を』
『イルカ漁映画 問題あっても妨害は許されぬ』
(詳しくはこちらへ)

【朝日新聞】
『首相慰霊の地へ 沖縄の民意に耳を澄ませ』
『株主総会 情報と対話が変革を生む』
(詳しくはこちらへ)

【産経新聞】
『日米安保改定50年 共同防衛の実効性高めよ』
(詳しくはこちらへ)

【東京新聞】
『人民元弾力化 これで矛盾が和らぐか』
『訓練ボート転覆 命預かる責務忘れるな』
(詳しくはこちらへ)


【中東メディア 最近の主な社説表題】


日本語で読む中東メディアより

『イスラエルのアラブ系議員たちに強まる逆風、自由船団に乗船していたズアビー議員は
議員特権を一部剥奪』(al-Quds al-Arabi紙)
『自由船団に乗船していたイスラエル国会のアラブ系議員、ガザ封鎖の解除を訴え』
(al-Quds al-Arabi紙)
『イランとの合意の後に来るものは・・・』(Milliyet紙)
『ハサン・ジェマルとのインタビュー』(Milliyet紙)
『憲法改正案と過去の清算、80年クーデター』(Milliyet紙)
『社会に警鐘を鳴らす尊属殺人の増加』(Mardomsalari紙)
『シリアの砂漠の中で1915年4月24日をおもう』(Radikal紙)


【世界主要紙 最近の主な社説表題】


世界日報さんのサイト世界の新聞は何を言っているか?より

ニューヨーク・タイムズ(米) 『UBSは脱税者名を開示せよ』
ワシントン・ポスト(米) 『明確なアフガン政策を打ち出せ』
デーリー・テレグラフ(英) 『BPの罪の償い』
ルモンド(仏) 『個人生活を侵すネット』
南ドイツ新聞(独) 『石油危機の見物人』
アラブ・ニューズ(サウジアラビア) 『理不尽な決定』
中国青年報(中国) 『中国はなぜ「サッカー大国」になれないのか』
中央日報(韓国) 『反感を買うだけの保守団体の過激デモ』
フィナンシャル・タイムズ(英) 『キャメロン英首相とEU』


【桐鳳オススメのニュースサイト】

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独断と偏見はご容赦!【最近の社説の、ここに注目】

21日付「ウォールストリートジャーナル(WSJ)」
『メキシコ湾事故で再浮上する「予防原理」』の社説。


『メキシコ湾の原油流出事故は地域の環境、経済への被害を遥かに超えたあらゆる種類の不快な結果をもたらしつつある。』

『その一つが、結果として発生中の政治的パニックが完全に不適として今まで捨て去られていた規制を蘇らせつつあるように見受けられることだ。それは「予防原理」と呼ばれるものだ。』

『この原理は、政府はどんな危険でも-かかるコストがどれだけ大きくとも、利益がどれだけ小さくとも、またそれがどんな危険なのかを真に理解せずとも、防ぐように努力すべき、という考え方である。』

『1960年代末に発達したこの考え方は、米環境保護局の精神的な柱として機能して来た。』

『今日でも、同局はコストに関わらず、またどれだけ意味がなくともある種の環境リスクを取り除くことが義務付けられている。』

『この考え方は、今や安全基準を強化するだけでなく、オバマ大統領が沖合い油田開発プロジェクトを全て一時停止させること、何十ものメキシコ湾とアラスカの石油掘削プロジェクトを中断することを求めている。恐らく永遠にだ。』

『先月、26人の民主党議員がメキシコ湾で操業中のBP社のもう一つの大きな油田、「アトランティス」を政府が閉鎖することを要求した。』

『「ホライゾン油田での爆発、原油流出事故が再現されないよう念を押すために」というのがその理由だった。』

『言い換えれば、「予防原理」は強大になって戻って来た、ということだ。皮肉なことは、この原理を不適として葬った張本人、キャス・サンスティーンが今やオバマ政権の一部となっていることだ。』

『この元シカゴ大学、ハーバード大学で、今やホワイトハウス予算オフィスの規制王であるサンスティーン氏は、予防原理を「支離滅裂」であり「麻痺させる」と呼んでいる。』

『これは2年前、「ダイダロス」誌に寄せたエッセイでサンスティーン氏が使った言葉だ。』

(訳者注・「ダイダロス」とはマサチューセッツ工科大出版局が発行する季刊の権威ある刊行物。招待者のみが寄稿できる)

『「全ての危険に対して予防するということは不可能である」とサンスティーン氏は2005年の論文「恐怖の法則」で述べている。』

『これは「リソースが限られているという重要であるが興味を引かない理由からではなく、ある特定の危険の補償策を実行することそれ自体が危険を産むからである。」』

『2002年の著書「危険と理性」の中で、サンスティーン氏は述べている。』

『「自動車による大気汚染を防止する最良の方法は、内燃機関エンジンを取り除くことである。環境保護局はそれすら禁止すべきだろうか?もしこれらが馬鹿げた結論だとしたら-私はそう思うが-この禁止によるコストは利益に比べて遥かに大きいからだ。こんなやり方での大気汚染防止に価値はない。全てを考えた上で、他の選択肢よりも良い場合にのみ、実行する価値があると考えられるのである。」』

『こうした全ての考え方は、政府と石油業界は可能性は低いが起これば甚大な被害が生じる、今回のBP事故のようなケースを未然に防ぐよう、もっと努力すべきであったという後知恵のクレームに絡んでくる。』

『海底油田開発禁止は他の選択肢より良いと言えるか?他の選択肢は、より多くの石油を輸入することを意味する。そしてタンカーの事故は、油井の大爆発より多く起こっているのだ。』

『米国領海での最後のタンカー大事故は40年前の出来事だ。(エクソン・バルデス号の事故は世界的スケールで見ると小さな方であった。)』

『そしてまた、この選択肢は、石油ガス業界に深刻な経済的被害をもたらすだろう。現状で既に10人に一人の米国人が失業状態にある中で、である。』

『政権に加わって以来、サンスティーン氏が公の場で発言したことは滅多にない。そしてより合理的な選択を奨励する彼の「不平」哲学はオバマ政権の健康保険法案にまったく影響を与えていない。』

『今こそ、その考えを披露すべきではないのか?予防原理の嵐が吹き荒れる中、米国はもっと経験論を用いるべきである。』

(訳者注・オバマ政権の健康保険法案は米国保守層から強い非難を浴びている。WSJは保守側なので、サンスティーン氏の現実主義がその法案提出に関して生かされなかったことに不満を持っている訳である。)

ウォールストリートジャーナルを読む! 毎日お届け』より。


今日の雑感

自分自身に確固たる信念・主義などがあり、それを声高に主張するというのも立派な生き方でしょう。

そうすることが自分にとっても世の中にとっても一番プラスになることであり、またそれが自分に最も適合した方法だと信じるならば、もちろん法に抵触することがあってはならないでしょうが、大いにそうすべきだと思います。

しかし、私の場合は違います。

そもそもの考え方が「多様な価値観大いにあり」であるし、考え方の違う人を論破するだけの知識も能力も行動力もない。

世の中には様々な価値観・考え方があり、様々な人や団体が、様々な主張をしている。

それぞれの主張は、こうか。
世の中は、こうか。

ならば、自分はどう考え、どう動けば生き残ってゆけるのか...。

自分自身にはそれが最も適合した生き方であるし、また「そんな生き方もありますよ」と弊誌を通じてアピールすることが、世の中にとっても"今の自分ができることの中で"一番プラスになることだと考えています。

弊誌では、左寄り・右寄り・政界寄り・財界寄り・労働者寄りなど、なるべく様々な視点からの考え方・価値観を紹介するように努めています。

世の中がこうであるなら、あなたはどう考え、どう動くのか。

弊誌がそのための指針の一つとなっているとしたならば、この上ない幸いです。


【本日、あなたが最も共感しなかった社説は?】


2010年6月22日












締切:2010年06月23日22時00分
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