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日韓両国における国民性の違い

桐鳳柳雨(とうほうりゅうう)です。


前回、韓国三大紙の一つといわれる「中央日報」の社説を紹介しました。

『大災難より強い日本人』と題された、日本人の冷静さに驚嘆する内容のものでした。

今回は同じ「中央日報」の、『日本は永遠の小国になろうとするのか』と題された4月8日付の社説を見てみます。


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『日本は中世以前まで生活の技術も粗末で、地方政府に対する統制もまともにされない国だった。』

『朝鮮時代にわれわれが日本を倭と呼んで見下した理由は、朱子学を中心に高度な精神文化を成し遂げたわれわれの立場からは正しい衣服さえ着ておらず、ふんどしひとつで略奪を日常的に行う対馬の海賊がそのまま日本のイメージだったためだった。』

『しかし近代に入ると状況が変わった。海上輸送が発達し、欧州の文物がインド洋と太平洋を越え直接日本に流入し、新文物に渇望した日本は欧州の武器と制度を受け入れ急成長した。』

『それまで文化は大陸から半島を経てわれわれが日本に伝授する立場だったが、逆に海を通って新しい文物が流入するとは想像できなかったため、これらの変化を眺める衝撃は大きかった。』

『現代になり日本は新しいインテリに華麗に変貌した。アジアで無視されていたのをひっくり返そうとするような彼らの成長はまぶしかった。』

『しかし精神的基盤もなく刀と金を握ったインテリの力は言葉どおり災難だった。「大東亜戦争」という美名の下で行われた惨憺たる戦争はアジアの多くの人々にぬぐうことのできない痛みを抱かせた。』

『精神文化が土台となっていない物質文明がどれだけ危険なことかをよく示している惨劇だった。』

『この結果に対して日本だけを恨むものではない。われわれは過去の一時期、遠慮なく日本を無視し蔑視した。その結果長い間の劣等感が醸し出した日本の大国指向的帝国主義はわれわれにブーメランとなって返ってきたのだ。』

『だが、今回の東日本大震災に続くわれわれの態度は、長時間積み重ねられたわれわれの精神文化が光を放つ契機となった。隣国に広がった惨憺とした現実に旧怨を越えてわれわれが見せた患難相恤の精神は自分たちが見ても満足だった。』

『しかしわれわれの心とは別に日本の態度は相変らず残念なものだ。代表的なものが領土問題だ。心が痛くて凄然とするほどだ。この数世紀の間、東洋の精神文化に対する疎外が彼らにこんなにまで作用しているのかと思う。』

『独島(トクト、日本名・竹島)がいくらほしくても、隣人の心を得ることほどの価値があるとは考えられない。「領土を得るのはその土地分だけの利益だが、隣人の心を得るのは無尽蔵な時間の利益」という点を忠告したい。』


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文部科学省が3月30日に公表した中学校の教科書検定結果によると、公民と地理の教科書全てに「竹島」に関する記述が盛り込まれたそうです。

さらに、全11点中7点については、「(竹島は)日本固有の領土」と、文章中に明記されているとのこと。

この件については、東日本大震災の影響からか、或いは至極当然のこととして話題に上らなかったのかは不明ですが、日本国内ではあまり報道されなかったようです。

今回掲載した韓国・中央日報紙の社説は、これを受けてのものでしょう。

見解の相違はあるとしても、何というものの言いようでしょうか。


ちなみに前回紹介した、同じ中央日報紙の社説は、以下のように結ばれておりました。

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『一つの国の真面目も大事件を迎えてこそ表れる。 それがまさに国民性だ。全身が凍りつくような恐怖の前で、日本人は落ち着いた国民性を遺憾なく発揮している。』

(中略)

『むしろ私たちは日本を見て、韓国社会の自画像を頭に浮かべる。』

『災難現場でテレビカメラが向けられれば、表情を変えて激しく泣き叫ぶことはなかったか。 天災地変のため飛行機が少し延着しただけで、一斉に大声で文句を言うことはなかったか。 すべての責任を無条件に政府のせいにして大騒ぎしたことはなかったか。 隣国の痛みは考えず、韓国に生じる反射利益を計算したことはなかったか...。』

『私たちは自らに厳しく問う必要がある。 また災難と危機の際、韓国社会の節制できない思考と対応方式を見直す契機にしなければならない。 私たちは依然として日本から学ぶべきことが多く、先進国へと進む道のりも遠い。』


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前回、中央日報紙は、
『私たちは依然として日本から学ぶべきことが多く、先進国へと進む道のりも遠い』
と、書いておきながら、今回は日本のことを、
『精神的基盤もなく刀と金を握ったインテリ』
『精神文化が土台となっていない物質文明』
と、揶揄しております。

この前書いたことは、ウソだったのでしょうか。
或いは、頭に血が上りすぎて、以前こう書いたことを忘れてしまったのでしょうか。

つまりはこれが、「韓国の国民性」ということなのでしょうか。

「国民性の違い」かもしれませんが、国内三大紙と言われるような大手新聞社の社説全文9割までもが、主旨とは無関係の、他国を誹謗中傷するような内容であるというのはいかがなものかと思います。


それでは、また。
あなたに素敵なことがいっぱいありますよう...。


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