アラビア語紙から見る人質事件の進捗状況・続報
2015年1月31日(土)13時現在の各紙サイトより
国内主要紙一面トップ記事、及び社説・主張
*一部記事が有料なものや、無料会員登録が必要なものもあります。【朝日新聞】
「朝刊一面トップ」
『パイロット生存確認「まだ」 ヨルダン、死刑囚釈放せず 「イスラム国」人質事件』
「社説」
『年金額の抑制 低所得者対策と一体で』
『原爆症訴訟 法改正で解決図れ』
【産経新聞】
「朝刊一面トップ」
『操縦士生死いまだ不明 ヨルダン 後藤さん解放難航』
「主張」
『「安倍談話」 国際平和への歩み唱えよ』
『ウクライナ東部 対露圧力強め流血阻止を』
【東京新聞】
「朝刊一面トップ」
『2030年度の電源構成案 60年運転前提 原発20%に上昇も』
「社説」
『原発汚染水処理に欠かせぬ信頼』
『外国人介護実習低賃金固定化しないか』
【日経新聞】
「朝刊一面トップ」
『パナソニック、中国・メキシコでテレビ生産撤退 収益重視、稼働停止や工場売却』
「社説」
『中小企業や非正規の賃上げ促す政策を』
『競争問うソフトバンク合併』
【毎日新聞】
「朝刊一面トップ」
『中尉生存確認働きかけ...宗教指導者』
「社説」
『ウクライナ緊迫 逆戻りは許されない』
『朝鮮総連本部 転売の経緯に疑問残る』
【読売新聞】
「朝刊一面トップ」
『イスラム国」見えぬ動き ヨルダン政府 「24時間体制」』
「社説」
『スカイマーク 強引な経営手法が招いた破綻』
『内閣官房改革 効率的な「官邸主導」の実現を』
きょうの一言
今日も、アラビア語新聞「al-Hayat」から人質関連の記事を見てみます。
30日付「al-Hayat」
『カサースバ氏の生存確認を優先、「自爆テロ犯」の引渡はその後』
『ヨルダンのムハンマド・マウムニー情報相兼政府報道官は昨日(29日)、
同国は現在「イスラーム国」の下で捕虜となっているムアーッズ・カサースバ
操縦士の身の安全を保証することを求めた。』
『同情報相は、ヨルダン人操縦士の身柄と引き換えでなければ、イラク人自爆
テロ犯のサージダ・リーシャーウィー死刑囚の身柄は引き渡さないとし、
「イスラーム国」に人質に取られた日本人の後藤健二氏については言及しな
かった。』
『後藤氏は、水曜日(28日)から木曜日(29日)にかけての深夜に配信された
新たな動画の中で、「トルコ国境付近において私とリーシャーウィー女史の
身柄交換について合意がなされなかった場合、カサースバ操縦士は即刻殺害
されることになる」と発言した。』
『一方、現在シリアにいる英国人ジハーディストの「アブー・ラヒーム・
アズィーズ」なる人物は、英国総選挙を前に同国の議員・軍人らに攻撃を
仕掛けるとの脅迫を発し、「Twitter」上で「西側諸国在住のムスリムには、
自身が住む国において攻撃を実行するよう指令が下った」とつぶやいた。』
『東京では、日本政府が「イスラーム国」が新たに配信した映像に吹きこまれた
音声は、人質となっている後藤氏のものか、「信憑性を確認している」と述べ、
「我々にはこの種の細密な注意が求められるケースに対処した経験が不足して
いる」として、トルコおよびその他の諸国に助けを求めた。』
『また、日本政府は、もう一人の日本人人質だった湯川遥菜氏が先週イスラーム
国により処刑されたことが、自国に衝撃をもたらしたことを受け、ヨルダン
政府に後藤氏の人命救助も視野に入れるよう求めている。』
後藤氏の解放をなんとしても実現させたい日本。
しかしヨルダンでは、当然といえば当然ですが自国パイロット解放が最優先。
パイロットの身柄と引き換えでなければ、死刑囚の身柄も引き渡さないという
姿勢です。
また、同紙によると日本政府は、『「我々にはこの種の細密な注意が求められる
ケースに対処した経験が不足している」として、トルコおよびその他の諸国に
助けを求め』、『もう一人の日本人人質だった湯川遥菜氏が先週イスラーム国
により処刑されたことが、自国に衝撃をもたらしたことを受け、ヨルダン政府
に後藤氏の人命救助も視野に入れるよう求めている』とのことです。