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韓国が恐れる日本人の冷静さ


2015年2月10日(火)16時現在の各紙サイトより


国内主要紙一面トップ記事、及び社説・主張


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【朝日新聞】
「朝刊一面トップ」
『薬のカルテ17万件未記載 ツルハ傘下「くすりの福太郎」調剤薬局 13年内部調査時』
「社説」
『関西電力―脱原発依存の戦略を』
『東京五輪 改革踏まえたモデルに』

【産経新聞】
「朝刊一面トップ」
『総連本部 北人脈使い"乗っ取り" 関連会社役員固める』
「主張」
『JA改革 農業強化の一歩にすぎぬ』
『介護報酬改定 円滑な「在宅」移行進めよ』

【東京新聞】
「朝刊一面トップ」
『福島の今の声 東京に届け 在住者招き「トーク」3年』
「社説」
『旅券返納 渡航の自由どう考える』
『エアコン論争 自治の営み鍛える一歩』

【日経新聞】
「朝刊一面トップ」
『農協60年ぶり改革 競争促進へ転換 指導権を廃止 社団法人化 JA全中、受諾』
「社説」
『全中の権限廃止は農業改革への一歩だ』
『新しい「稼ぐ力」で好循環を』

【毎日新聞】
「朝刊一面トップ」
『JA全中の監査権廃止 「強い農業」どう実現 地域農協の自主性促す』
「社説」
『農協改革で合意 農業再生につなげたい』
『旅券返納命令 前例にしてはならない』

【読売新聞】
「朝刊一面トップ」
『農協改革案 全中と合意 政府・自民 指導・監査権廃止』
「社説」
『農協改革案 全中の受け入れは出発点だ』
『衆参選挙制度 1票の格差是正が待ったなし』


きょうの一言

6日付「朝鮮日報」に掲載されたコラム
『悲劇に冷静な日本、ぞっとするほど恐ろしい』を、ご紹介します。

『20年前に阪神淡路大震災の取材を行っていた当時、頭を殴られたような衝撃
を感じる出来事があった。』

『被災地の中心部で70歳代とみられる高齢者夫婦の自宅が崩壊し、妻ががれき
の下に埋まった。夫が見守る中、緊張感漂う状況で救助作業が行われた。直後
に救助隊は妻を発見したが、妻はすでに遺体となっていた。』

『記者が本当にぞっとしたのは次の瞬間だった。救助作業中、ずっとその場に
立ちすくんでいた白髪の夫は妻の死を確認すると、救助隊員らに深々と頭を
下げ、何度も「ありがとうございます。お疲れさまでした」と大声で叫んで
いるようだった。』

『夫は一滴も涙を流さず、自らの感情を完璧にコントロールしていた。ロボット
のようなその様子を見ると、記者は「これが日本人だ」と感じた。阪神淡路
大震災では6000人以上の犠牲者が出たが、被災地のどこにも泣き叫ぶ声は聞こえ
なかった。「静けさゆえに恐ろしい」という感覚。これこそ記者が日本の素顔
を目の当たりにしたと感じた体験だった。』

『過激派組織「イスラム国」により2人の日本人が殺害され、日本国民の間に
衝撃が走った。しかし日本社会の反応は20年前の東日本大震災当時(原文ママ)
とほとんど変わらなかった。』

『最初の犠牲者となった湯川遥菜さんの父は、息子が斬首され殺害されたとの
ニュースを聞くと「ご迷惑を掛けて申し訳ない」と述べた。また2人目の被害者
となった後藤健二さんの母もカメラの前で「すみませんでした」と語った。
何が申し訳なくて、何が迷惑だったのだろうか。』

『これほど残酷な仕打ちを受ける中でも、日本人たちは自らの感情を出そうと
はしない。本来の民族性が冷たいからというわけではないだろう。日本の研究者
たちはこれを「迷惑コンプレックス」と説明する。「迷惑」とは韓国語で
「民弊」などと訳すことができる言葉だ。』

『日本人の潜在意識には「他人に迷惑を掛ける行為は恥」と考える遺伝子が
受け継がれている。「侍の刀による脅し」が日本人をそのようにしたという
見方もあれば、教育の効果という見方もある。いずれにしても理由は関係ない。
重要なことはたとえ悲惨な状況の中でも、彼らは常に忍耐を発揮するという
ことだ。』

『イスラム国に家族を殺害された遺族らは、日本政府に対して恨み言の一つでも
言いたいはずだ。(中略)ところが2人の被害者の家族は「安倍政権の責任」
とは一言も語らなかった。しかも責任を追及しないどころか「人質の救出に
力を入れてくれた政府に感謝したい」と機会あるたびに語っていた。』

『遺族らのメッセージは徹底して自制されており、またその内容も事前に考え
られていた。言うべき内容をあらかじめ何かにメモし、練習でもしていたかの
ようだ。そのため「作為的」という見方もあるが、いずれにしてもこれが国の
品格というものだ。』

『個人に対して沈黙と忍耐を強要する日本の文化を「旧時代的」とする見方も
あるだろう。責任の所在を明確にしないため、日本そのものが無責任な国に
なったという指摘もある。』

『しかし少なくとも遺族らは、政府が最善を尽くし、自分たちを裏切らないと
いう信頼を持っていたようだ。これは個人が国家と一つになる「公の価値観」だ。』

『もし韓国が同じような目に遭ったらどうだろうか。2004年に貿易会社社員の
キム・ソンイルさんがイラクで殺害される事件が発生した。ところが当時、
世界のメディアが報じたのは遺族が泣き叫ぶ韓国発の記事と写真だった。』

『野党や左翼団体などはこの問題を政府攻撃の材料にした。国会では与野党が
激しく対立し、左派陣営はイラク派兵そのものを問題視してデモ行進まで行った。
数カ月後、遺族らは国を相手取り損害賠償を求める訴えを起こした。』

『国家的な悲劇の中で韓国と日本が示した反応は極と極だった。激情的な韓国
と冷静な日本、どちらが良いとか悪いとか断言はできないだろう。実際に情熱
とエネルギーあふれる韓国人は、何かきっかけさえ与えられれば驚くほどの
爆発力を発揮してきた。』

『その一方で韓国人は共通の敵の前でも互いに争い、何かあればいつも他人の
せいにしてきた。この分派性は韓国人の致命的な弱点だ。これを克服できない
限り、日本に追い付くことは永遠にできないだろう。20年前も今も日本はやはり
恐ろしい国だ。』

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