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北方領土返還「違いの認め合い」か「強硬主張」か

2015年2月8日(日)14時現在の各紙サイトより

国内主要紙一面トップ記事、及び社説・主張

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【朝日新聞】
「朝刊一面トップ」
『テロ掃討、単独より連携 米の武力行使「転換」 安保戦略』
「社説」
『政府の電源論議 欠かせない使う側の視点』

【産経新聞】
「朝刊一面トップ」
『改憲項目 国会で年内選定 原案、来年通常国会に』
「主張」
『北方領土の日 71年目の不法占拠許せぬ 露は歴史歪曲改め即時返還を』

【東京新聞】
「朝刊一面トップ」
『「結婚してたくさん産めばいい」年金PR漫画 批判相次ぐ』
「社説」
『週のはじめに考えるピケティと暮らしの明日』

【日経新聞】
「朝刊一面トップ」
『電子納税、自宅で完結 本人確認は携帯で可能に』
「社説」
『多国籍企業の課税逃れ封じる仕組みを』
『もんじゅは正念場と心得よ』

【毎日新聞】
「朝刊一面トップ」
『交換目前で交渉決裂か 後藤さんと死刑囚』
「社説」
『農地転用の許可 中身を伴った分権だ』
『非課税贈与 格差社会を相続しても』

【読売新聞】
「朝刊一面トップ」
『生徒とメール禁止 14県市...私的使用 教員わいせつ相次ぎ』
「社説」
『膨張続ける中国 「法の支配」による秩序構築を』


きょうの一言

2月7日は「北方領土の日」です。
それについての主張・社説を、産経・毎日両紙が掲載しています。

以下、一部抜粋してみます。


【7日付「毎日新聞」『北方領土 70年を打開の節目に』】
http://goo.gl/nZXnSB

『ロシアは「第二次大戦の結果」を認めるよう求め、ヤルタ協定や国連憲章を
盾に領有の合法性を主張している。』

『日本はこれを認めず、北方領土は戦後の独立回復にあたってサンフランシスコ
講和条約で放棄した千島列島には含まれない「日本固有の領土」だとして返還
を求めている。』

『安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は解決に強い意欲を見せ、首脳会談
を重ねてきた。だが(中略)、ウクライナ情勢をめぐる対立が日露の領土交渉
にも影を落としている。』

『岸田文雄外相は(中略)、クリミアも北方領土もロシアの「力による現状
変更」だという認識を示した。岸田氏は続けて、「日本は(対露制裁で)主要
7カ国(G7)と連携しているがロシアとも対話と関与を続けていく」と強調
した。』

『だがロシアは「第二次大戦の原因と結果について一般に認められている理解
を修正しようとしている」と強く反発した。終戦70年にあたってロシア側も
歴史認識に敏感になっているのだろう。』

『戦後、平和条約を結べないまま70年が過ぎてしまった。これは正常な隣国
同士の関係とはいえない。』

『重い歴史の節目は、日露の不正常な関係を打開するための機会ととらえる
こともできる。いたずらに対立をあおるのではなく、立場の違いを認め合った
うえで冷静に対話を重ね、合意を目指す決意を新たにしたい。』


【8日付「産経新聞」『改憲項目 国会で年内選定 原案、来年通常国会に』】
http://goo.gl/IW4MQz

『7日開かれた「北方領土の日」の返還要求全国大会で安倍晋三首相は、
「粘り強くこの問題に取り組んでいく」と述べ、改めて返還実現に強い決意を
示した。節目の年を、4島返還の機運を高める機会としたい。』

『「北方領土の日」は1855年2月7日に日魯(にちろ)通好条約が結ばれた
ことに由来する。』

『日本と帝政時代のロシアの間で、択捉(えとろふ)島とウルップ島の間を
国境とすることが確認された。それ以来、択捉に加え国後(くなしり)、歯舞(はぼまい)、色丹(しこたん)の4島は一貫して日本の領土だった。この
ことは歴史的な事実だ。』

『ソ連は、先の大戦終結直前の1945年、当時有効だった日ソ中立条約を
破って対日参戦し、日本のポツダム宣言受諾後に武力により4島を占領した。
それ以来、不法占拠を続けている。』

『ソ連は、「領土問題は解決済み」とするなどかたくなな姿勢を崩さず、
今もって平和条約も結ばれていない。冷戦時代があったとはいえ、そうした
態度をこれほど長期間続けてきたソ連、ロシアの不誠実さには、ただただ驚く
ほかはない。』

『ロシアは(中略)、北方領土は先の大戦の結果、ロシアに正当に帰属した
とし、「日本は歴史の教訓を学ぶことを望んでいない」と根拠のない反論を
展開した。本音が表れたと見るべきだろうが、許し難い態度だ。』

『歴史を歪曲しているのはロシア側であることを忘れてはならない。』

『第2次安倍政権発足後の約2年間で、安倍氏とプーチン氏は7回会談した。
トップ同士の意思疎通が重要なのは理解できる。しかし、その強固な個人的
関係が領土返還交渉に生かされなければ、ただの「友人」にすぎず、何の国益も
もたらさない。』

『日本政府のなかに、歯舞、色丹の「2島返還論」や「面積折半論」など、
4島返還を断念するかのような発言があるのも残念なことだ。領土交渉は数
合わせではない。4島返還の主張に日本側から水を差す愚を繰り返してはなら
ない。』


北方領土の日についての社説。
以前はもっと他紙でも取り上げていたと思うのですが、今年は今のところこの
2紙だけのようです。

「間違ってるのは、そっちのほうだ。だから返せ」と主張すれば確かに胸の
すく思いはしますが、それで思いが遂げられるかというと疑問です。

「返還を果すためにはどうしたらいいのか」から考えたほうがいいようにも
思うのですが...。

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