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岩手日報から見る小沢氏離党

ご無沙汰しております。
桐鳳柳雨(とうほうりゅうう)です。

前回の配信から、早くも半年近くが経過してしまいました。

前回の配信で、「今年はもう少し配信したいと考えております」などと書いておきながら、やはり発行が滞ってしまっております。

せっかく登録していただきながら、ほとんど何のお役にも立てていない現状を
大変心苦しく思っております。

個人的に、現在とても多忙な毎日を送っております。
土日を含めほとんど、仕事をしているか、食べているか、寝ているかといった状態。
新聞各紙にも、なかなか目を通すことができずにおります。


さて、最近では、小沢氏の民主党離党が話題となっておりました。

『朝日新聞の世論調査では、小沢氏らの新党について「期待する」という人は15%にとどまった。それに対し「期待しない」という人は78%に達した。
実行不能の公約を振りかざし、またぞろ政治をかき回す。そんな小沢氏に対する、民意の疑念が読み取れないか』
(以上、7月3日付朝日新聞社説『民主党分裂 公約を鍛え直す契機に』より)

『自民党時代から続いてきた、自らの権力を守ることを最優先させる「小沢政治」は、今回の離党劇で完全に終焉(しゅうえん)を迎えたのではないか』
(以上、7月3日付産経新聞社説『民主党分裂 政策連合進め懸案解決を 「小沢政治」は終焉を迎えた』より)

『破綻した2009年のマニフェスト(政権公約)の順守を求めるだけで、具体的な財源捻出策を示さぬ元代表らの姿勢は無責任だ』
(以上、7月3日付日経新聞社説『分裂を奇貨として首相は党を立て直せ』より)

『政治とカネの問題で党代表を退き、幹事長としても閉鎖的な体質を抱えたままの党運営は政権の混乱を助長した。
(中略)
もともとの狙いである党内の主導権奪還の展望がなくなり、離党に追い込まれたというのが実態ではないか』
(以上、7月3日付毎日新聞社説『民主党分裂 解党的出直しを求める』より)

『小沢氏主導の政権公約が、財源の裏付けがなく、最近は批判を招くだけの「負の遺産」となっていたことも忘れてはなるまい』
(以上、7月3日付読売新聞社説『民主党分裂 限界に達した政権の内部矛盾』より)


このように、主要紙のほとんどは小沢氏に批判的な見解ですが、こんなときにいつも目を通すのが、小沢氏の地元、岩手県の「岩手日報」社説です。

今回も、見てみたいと思います。
7月3日付「岩手日報」『小沢氏が離党 「政策より政局」は困る』の論説です。

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『ついに民主党の小沢一郎元代表が離党届を提出した。早ければ週内にも新党を立ち上げるとみられる。

 小沢氏は自分の選挙でも、ほとんど地元に帰ったことがない。「一兵卒」の立場で野田佳彦首相とたもとを分かつ政局のただ中、種々雑多な情報が入り乱れる永田町を離れて、週明け早々の離党を表明するタイミングで本県に足を運んだのは異例中の異例と言っていいだろう。

 2009年の総選挙で、選挙担当の党代表代行として民主党を政権の座に導いてから3年。「歴史的政権交代」を主導したとの自負は、あって当然だ。古希を迎え、政治家として集大成を考えていい時機であることも勘案すれば、今、党を離れる決断は「壊し屋」などと揶揄(やゆ)される筋合いのものではあるまい。

 今回、達増知事をはじめ地元支持者らに自ら決意を伝え理解を求めるなど、寄って立つところを確かめるような行動には、数々の政変を主導した小沢氏にして相当の危機感をうかがわせる。時の最高権力者が「政治生命を懸ける」と言明する法案を否定するには、自らも相応の「血」を流さなければならないことを知らぬはずもない。

 離党届を出したのは衆参合わせ50人。民主を少数与党に追い込み、あるいは内閣不信任案提出など、単独で政権の圧力となるには物足りない。足元の県選出議員も、一部が現時点での離党を拒むなど、その先行きは決して楽観を許さない。直近の共同通信世論調査では、小沢氏らの造反を「理解できない」層が59・8%。新党結成も、79・6%が「期待していない」という。

 首相にも厳しい。内閣支持率は6月上旬から2・1ポイント減の29・9%。不支持率は54・3%と、4・3ポイント上昇した。増税への賛否は、多少反対が減ったとはいえ過半数が疑問視する状況に変わりない。片や自民、公明両党も支持を減らすなど、調査は与野党、造反組ともに一刀両断だ。

 もはや首相がどうの小沢氏がどうのというレベルではない。世論は現下の政治状況そのものに嫌気が差している-そんな様子が見て取れる。

 震災復興が本格化する段階で、たとえ増税の必要は理解しても、それが進展に水を差すのではないかとの懸念が被災地にはある。逆に小沢氏らが与党を割り、達増知事が同調することが県民生活に及ぼす影響も気になる。

 大阪発の政治の流れが勢いを増す中で、次期総選挙は09年に続く歴史的選挙となるだろう。「政策より政局」の様相が日に日に高まる現状を改め、各政党が政策で支持を競う国会に戻さない限り、与野党共倒れの予感を拭い去ることができない』


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『2009年の総選挙で、選挙担当の党代表代行として民主党を政権の座に導いてから3年。「歴史的政権交代」を主導したとの自負は、あって当然だ。古希を迎え、政治家として集大成を考えていい時機であることも勘案すれば、今、党を離れる決断は「壊し屋」などと揶揄(やゆ)される筋合いのものではあるまい』

以上の一節に、やはり独特の視点を感じます。


それでは、また。
あなたに素敵なことがいっぱいありますよう...。


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