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私立高校の「喫煙室」事件について

【国内主要6紙の本日の社説】

2008年12月8日

(以下、掲載順は日々変更)

【日経新聞】
『年金改革は成長促進策と同時並行で』
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【毎日新聞】
『内閣支持激減 「もう任せられない」が世論だ』
『喫煙室事件 社会の包容力も問われている』
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【読売新聞】
『タクシー再規制 適正化に業界は自ら汗をかけ』
『高校入試 問題生徒をどう受け入れる』
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【朝日新聞】
『民営郵政―改革阻む政治と経営陣』
『水俣病救済―二重基準の放置いつまで』
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【産経新聞】
『年金記録改竄 犯罪として責任追及せよ』
『携帯禁止 家庭でも厳しいルールを』
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【東京新聞】
『道路特定財源 改革どころか改悪だ』
『汚染米対策 まず農水省から変われ』
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独断と偏見はご容赦!【最近の社説の、ここに注目】

本日付「毎日新聞」
『喫煙室事件 社会の包容力も問われている』の社説。


『社会のありようにかかわる難問を突き付けられた形だ。(中略)私立(中略)高が生徒寮に"喫煙室"を設けたため、県青少年保護育成条例に違反するとして県警の家宅捜索を受けた事件のことだ。』

『20歳未満の高校生の喫煙は(中略)禁じられている。それなのに教職員が喫煙を助長していたとすれば由々しき一大事だが、同高の場合は他校の中退者ら複雑な事情を抱える生徒を全国から受け入れていることもあって、話は単純ではない。』

『開校以来、いくら指導しても、隠れてたばこを吸う生徒が後を絶たなかった。昨年1月、女子寮でボヤ騒ぎが起きたのを機に、教職員会議で激論の末に寮内の空室を禁煙指導室として(中略)喫煙者に提供することにした。』

『同室での喫煙を黙認する代わり、室外での喫煙を厳禁。喫煙者は毎月、専門家のカウンセリングを受け、10年までに禁煙するのが条件だった。』




この問題、確かに学校の「在り方」としてはよくないだろう。
公に知られてしまったとしたら、非難を受けるのは当然だ。

しかし、個人の心情としては、それほど悪いこととは思わない。
学校側の判断を支持するとまでは言わないが、非難するつもりもない。

個人的にはルールや決まりなど、何が何でも厳格に守らなければならないものだと言うつもりはない。

小学生くらいの子供ならルールを守ることの大切さを教えたいが、高校生なら、「ある程度の自由は与えるから、その分自分で責任を負え」と言いたいほうだ。

「ルールを破りたいならそれも仕方ないだろう。しかし、他人に迷惑はかけるな! 自分で後始末のできないことなら最初からするな!」
そう言いたい。




『嫌煙が世界の潮流となっている折、指導が手ぬるいと批判されてもおかしくない。一方で、教職員が生徒の事情をくんだ指導法ならば、相応に尊重されねばなるまい。』

『大切なのは、建前では割り切れない問題があると知ることではないか。』

『一筋縄でいくはずのない正邪、勝敗、損得などを二者択一式に判断する風潮が広がる。多数派の価値観に合わないと、規格外として排除する傾向も強まる。情理の理が強調され、情の影は薄れる。』

『刑罰に関しては、"大岡裁き"が通用しにくい時代になったのかもしれない。世論は厳罰化になびき、捜査機関は無用な批判を浴びたくないと考えがちだからだ。人々は自説を貫く自信を欠き、社会は包容力を失っているようにも映る。』




『一筋縄でいくはずのない...』の箇所は、おおむね共感する。
何でも二者択一式に、それも自分の価値観・好き嫌いのみでそう見てしまう風潮は、私も好きではない。




『同高の"喫煙室"は捜索の後、閉鎖された。生徒たちは学校の将来を憂え、校長らが犯罪者にされることを心配している。全校で今年度中の禁煙を申し合わせたが、早々に禁煙に踏み切る生徒が相次ぎ、隠し持っていた30個近い灰皿が自主的に廃棄された。』

『司直が結論を下すのは、生徒たちの禁煙の行方を見極めてからでも遅くはあるまい。』




この問題が発覚したとき、各メディアは一斉にこれを報じた。
しかし、「その後」に関しては、あまり語られていないように思う。

社説にあることが事実なら、もう少しこのことが世の中に知られてもよいのではなかろうか。


【今日の雑感】

この度、ホームページを作成しました。
まだ、細かいところなど手直ししておりますが、おおむね完成しましたので公開することにしました。

このホームページの目玉は2つ。

1つは、【本日、あなたが最も共感『しなかった』社説は?】のアンケートです。

日々、「共感した社説は」アンケートを実施しておりますが、以前から「共感『しない』社説は」アンケートもあったほうが面白いとのご意見をいただいておりました。

しかし、弊誌の主義は「多様な価値観、大いにあり」。
特定の価値観を否定するようなアンケートは、弊誌の主旨にそぐわないとの理由から、これまで見送ってまいりました。

また、見た目ほとんど一緒になりますので、「共感した社説は」アンケートと紛らわしくなってしまう可能性がある、或いは、アンケートに割くスペースが多くなって誌面が間延びしてしまうなどという心配もありました。

とはいうものの、「共感『しない』社説は」アンケートも面白そうかも...との思いもあり。

そこで今回、ホームページが完成したこともあり、試験的にそちらで「共感『しない』社説は」アンケートを実施してみることとしました。

試しに、参加されてみて下さい。
よさそうなら、続けてみたいと思います。


もう1つは...。

これは「目玉」とはいえないかもしれませんが、私の写真を掲載しました。
かなりハッキリ顔が写ってしまっています。
恥ずかしい...。

こちらも様子を見つつ、もっといい写真が撮れたら差し替えるとか、或いは撤去するとか、考えたいと思います。

よろしければ、ご覧になってみて下さい。


【本日、あなたが最も共感しなかった社説は?】


2008年12月8日












締切:2008年12月09日18時00分
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